ワラッテイイトモ、展

hidariwakibara2004-03-15

ワラッテイイトモ、」を見てまいりました。
<「ワラッテイイトモ、」とは>今年の夏、新人映像作家の登竜門の一つのキリンアートアワード2003にて審査員の大絶賛を受け、最優秀作に選ばれたけれど、「笑っていいとも!」の内容をサンプリングした内容から、著作権・肖像権的に問題があるとされて、賞を取り下げられてしまい、その後ネットなどでチラホラ話題になっていた作品です。
<会場>1階が喫茶店で、2階がギャラリーになっていました。ギャラリーのみ利用の客は喫茶店を突っ切って奥の階段を上ってギャラリーへ上がるのですが、この階段が物凄く急でほとんどハシゴ。ハッキリ言って作品以上にこの階段の急勾配が印象に残りました。ギャラリーは8畳ほどの部屋で、15インチのブラウン管TVとビデオデッキ、それと数脚のパイプ椅子が置いてあるだけ。先客の女性と、ボクチンとボクチンの連れの3人で黙って作品を見ました。
<内容>月曜日から金曜日までの5部構成。笑っていいとも!の映像を素材にして、別の映像作品を作り上げています。月曜日「タモリが一言も言葉を発していないように編集された映像」。火曜日「タモリの幼少時代からお茶の間の顔という現在の地位を確立するまでの映像に、戦後日本の映像を重ねたドキュメンタリー的映像」。水曜日・木曜日「部屋で引きこもっている作者とTVの中のタモリがあたかも会話をしているように編集された映像。TVのこちら側とあちら側を強く意識させる映像。」金曜日「あちら側へ行こうとする試み、あちら側にいるこちら側にいるべき人々の映像。」といった感じ。
<感想>Web上では大絶賛、スゴイスゴイ、今の日本の文化的な空気を見事に切り取って見せてくれた、との事ですが、そうかなぁ。。。ボクチンには、「映像作家になりたい夢はあれども報われず、狭く汚い部屋でチコチコとビデオ映像を編集している作者がいる一方、TVの中では誰の許しを貰ってやってるのかヌルくて変化の無い放送が毎日毎日垂れ流されていて、その上俺の何倍もギャラを貰ってやがるんだ、糞忌々しい!」っていう怒り半分ネタミソネミ半分、といった大変苦々しくも若々しい作品であると、そう思いました。