帰り道

帰り道すっかり日も落ちて、夜道を飛ばしていたらフロントガラスにポツポツと何かが当たっている。ワイパーを作動させたら弧状に汚れが伸びて、うっわ、何じゃコリャー?あとで明るい場所で確認したら、緑色の小虫の死体がフロントに転々とこびり付いていて、キモイ事この上なし。
命がけで車を汚す、なんて儚くて無駄な死に様。僕たちが争うことなんて無かったんだ。どうして僕たち分かり合えないんだろう。
それは兎も角、これだけ無駄に死にまくっているということから、相当数の緑小虫が発生しているであろう事が想像される。仮に地球上の全生命の内で緑小虫が占める割合が1%だと仮定して、更に輪廻転生が実際にあると仮定すると、全人類の1%は死んだら来世で緑子虫に転生するのだ。人生色々。
動植物が全生命に占める割合を実際に本にまとめたら結構面白そう。ほとんど植物とか昆虫に転生するんだろうな。ペンギンに転生できる確立とかどれ位なんだろう。パンダに転生するのなんて、人間に転生するより難しいはず。