ラピスラズリ(山尾悠子)

hidariwakibara2004-05-10

本日は体調不良のためお休みしますので、連絡よろしくお願いします。
さて、熱狂的なファンがいる幻想小説家の、20数年ぶりの書き下ろしらしいですが、良く知りませぬ。「SFが読みたい 2004年度版」でベストSF国内7位にランクしてたり、Web書評でチラホラ評判良かったりしてるのを見ている内に興味が湧いたので読んでみました。
まず値段が高いっすよ!2940円ってー。その分、装丁が綺麗です。箱入りでハードカバーで本体がなんか油取り紙みたいな紙で包まれています。読めば読むほど手油が取れるので、デートの前などに最適ですね!
文章は硬質で、普段読んでるジャンクな娯楽小説とは一味違う、国語の問題文のような懐かしい姿勢の良さです。と思いきや、所々作者の癖というか作法があって、それを了解するまで飲み込みづらく、話の中の時間軸とか誰について描いてるのかとか訳分からなくなって来て、これが幻想小説って事なのかしらってな具合です。作品に馴染んで来てズブリズブリと飲み込まれて、正に登場人物になったような、臭いまで感じ取れそうになる一瞬があったり、やっぱり良く分からなくなって急浮上の覚めた気分で作業的に字面を追ったり。なんか一生懸命読まないと駄目みたいです。魅力はざっくり理解。
やっぱ評価を得ている過去の作品を読みたいですが、今手に入る過去作品集は1万円もするのね。どうしよう。