砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(桜庭一樹)

hidariwakibara2004-12-15

読了。
"実弾"でない事柄には興味を抱かないリアリスト少女の山田。人魚を自称して"砂糖菓子の弾丸"を連射する虚言癖の美少女・海野。13歳の二人は出会い、不思議な友情関係を築き、そして一月後に海野はバラバラ死体となって発見される。第一発見者は山田。二人の一月間をリリカルに描く青春暗黒ミステリー。
初めの一ページ目に山田と海野の結末が描かれていて、その結末に至る過程が描かれる、という構成がミステリ的だし、この本自体がミステリのレーベルから出版されているので、あんな事やこんな事まで先回りして妄想しながら読んだのですが、無茶苦茶ストレートな展開でした。
青春暗黒ミステリーっていうよりミステリ風青春暗黒小説なのね。考えすぎちゃいました。そのギャップからちょっと食い足りない気分ですが、少女達の距離感とか雰囲気は結構好き。
ボクチン達のロリポップは何か特別なものだったよ!って感傷に浸りたい人はどうぞ。