歯医者さん

今日から歯医者です。初めて行く歯医者ですが、若くてかわいい女医さんが担当で喜ばしいです。女医さんは透明なフェイスガードをつけながらボクチンに覆い被さり、歯石除去に夢中です。そして女医さんのフェイスガードには、処置を受けているボクチンの口内が反射して写っていて、ボクチンはそれを目で追うのに夢中です。しかしそれを目で追いかけるということは女医さんの顔を目で追いかけているのと同義である事にふと気づき、急速にオドオドしはじめます。違うんです!顔を見てたわけじゃないんです!誤解です!キモくないです!と処置が終わった後に弁明するべきだろうか?弁明などせずにいるほうがスマートだろうか?いや、さっさと目を閉じてキモく無いことを迅速にアピールするべきだろうか?だが、目を閉じ視覚情報を遮断することにより口内の感覚が鋭敏化し、歯の痛みを積極的に拾ってしまう恐れがある。視覚情報をノイズとして取り入れながら、且つ女医のほうに目をやらない、これ以外に手立ては無いように思える。急げ!黒太陽が発する毒電波を中和してくれる宇宙鯨に思いを馳せるリスカ少女のように中空を睨みつけるのだ!ああそれにしても水が喉に溜まって呼吸がしづらい。かといって鼻で呼吸をすると女医の手に鼻息がかかってしまう恐れがある。鼻息を吹きかけるのと、口で息を吹きかけるのでは、どちらが失礼なのだろうか?口息のほうがなんとなく臭そうではあるが、鼻息は馬鹿にした感じがする。悪意さえなければ鼻息のほうが臭くない分ましではないだろうか?うんそうだ、冴えてるぞボクチン、夜神月みたいだぞ、ボクチン。
などと考えているうちに治療が終了しました。またよろしくお願いします!