CASSHERN(監督 紀里谷和明)

hidariwakibara2004-04-24

観て来ました。ネタバレしてるかも。
客入りはほぼ100%。若者が多くて、カップルとか、女の子グループとか、チビッ子もチラホラ。オタッぽい人はあまり居ませんでした。セリフを鸚鵡返しするカッコイイ客も一人。
前半、ツメロボットとの戦闘シーン辺りまではかなり面白かったです!舞台やら装置やらのデザイン、カッコイイ!ウタダのPVで見せていた色使いも相変わらず綺麗!途切れる事無く打ち出されてくるビジュアル、異世界の作りこみ流石!流石!CGがちょっとショボかったり(イノセンスとかと比べると)、CGの背景と人物との重ね合わせがイマイチだったりしましたが。
ストーリー展開も前半はなかなか良くて、研究所に雷型メガストラクチャが降って来た場面とか痺れました。そして何より大群のツメロボットを、キャシャーンが馬鹿馬鹿しい程の強さでなぎ倒す戦闘シーンは圧巻です。「トップをねらえ!」の第5話を思いだしました。と思ったら戦闘シーン絵コンテは樋口真嗣なのね。樋口真嗣も日本の宝だ。
でも快進撃はここまでで、後半はぐでんぐでんにテンポが悪くて、ビジュアルも戦闘シーンも大人しくなっていってしまいます。
そもそも後半に向けて語られる作品のテーマが「やられた分の痛みを、憎しみでやり返しちゃ駄目だ、愛で・慈しみで世界を救いたいんだ」って感じなので、自然とヒーロー側からの暴力行使は無くなって行き、ラストもヒーロー的カタルシスは得られない作りになってるんですな。
でも結構いい話だよね。悪者を暴力でやっつけないとカタルシスが得られないなんて、ある意味見る人側の問題でもあるかもだしね。忠臣蔵とかさ、大儀の元で暴力振るうのがカッチョいいって話とか、名探偵コナンの犯人が同情引く身の上を話をしたりとか、そういうのをもうちょっと意識してコントロールしていけば、少しはドンパチなしのラストに興奮できる僕たちに、いつかはなれるのでしょうか?成れないと思います!
おまけ。お嫁ちゃんは、「麻生久美子の履いていたブーツが一番の見所だ、唐沢のマントの質感がなってない、ハムレットっぽい、期待しすぎた」と言っていました。オタのボクチンとは違う意見がいつも聞けて幸せ。のろけ。
追記:一晩寝たら分りました!ラストがイマイチなのは、演出やらがイケてないからだよ!見てる側の問題ではない。