ハウルの動く城

hidariwakibara2004-12-11

凄い勢いで動員数を伸ばしているらしい話題作、「ハウルの動く城」をようやく見に行きました。以降ネタバレするかも。

華やかな妹に対してコンプレックスを抱いている地味な女の子が、イケメンの凄腕魔法使いに見初められて女性視聴者ウハー!と見せかけて、描かれるのは宮崎駿お得意の母性に似た芯の強さで男を癒してくれたり戦いを肩代わりしてくれたりするヒロイン像でオタクウマー!戦争ダメー!というお話。

導入部、突然にイケメン君が現れて空中でダンスするくだりから、急転して呪いを掛けられて「落ち着かなきゃ落ち着かなきゃ」って辺りまで、夢のようになめらかで超ワクワク物です。すげえ。
でもその後の展開がどうも散漫なかんじ。ボクチンのコンディションが悪かったのかも知れませんが、見てるこっちも散漫な気持ちで集中できずじまい。なんか、お話が、良くわからなかったよ?
部分部分の景色や動きは素敵だし、面白いかつまらないかと聞かれたら、うーんおもしろい、と思うのだけれど。なんじゃろね?ハリーポッターを見ていてたまに感じる違和感みたいな、ヨーロッパのお話の独特の決まり事というか道徳観?みたいなのが結構取り入れられていて、それが日本人の文脈にしっくり来ないせいかしら?原作を読んだらすっきりと理解できそうな気がするけれど、同時に原作も映画同様の混沌とした作品なのかも、という気もします。

そして結局なんで戦争してたんでしたっけ?最後のサリマン先生の言葉で余計分からなくなったですよ。ていうか理由も無く闘っていたとしか解釈できない。ああ、ああ、そうか、前線の痛みを理解しないサリマン先生が独断で始めたり止めたりできる理由もない戦争、っていうのが一番戦争の悲惨さやロクでもなさを表現するのに適しているのか!そんな戦争で死んでいく事のツマラナサったら無いですものね。分かった分かった、駿の思う壺だ。戦争イクナイ!
もう一回ちゃんと観たい。