トガリ 4〜8巻(完結)(夏目義徳)

hidariwakibara2005-01-06

極悪人の統兵衛が、持ち手が悪人であるほどチカラを増す武器"トガリ"で悪を討つお話。
出合った人々との絆で統兵衛が人間らしくなればなる程、トガリのチカラが弱まってしまう背反に対して、統兵衛は自分らしい強さを見つけつつあったけれど、そんなテーマも中途半端のまま、途中で連載打ち切り。尻切れでした。残念でした。ヒロインが夕日に佇む8巻の表紙が切ないです。
良い人になってきた統兵衛が物足りなくて、確かに中盤あたりでちょっとダレを感じましたが。もうちょっと読みたかったです。
ボクチンは、統兵衛に良くしてくれた浮浪者の爺さんが黒幕だったら怖いなぁと思いながら読んでいたのですが、普通に良い人だったみたいです。それほど悪意にまみれた作品ではないのですね。
手に入れたコミックは全て2004年12月に刷られた第二版でした。直前に出した「クロザクロ」で再評価されたのかしら。