水晶内制度(笙野頼子)

日本から独立してできた女だけの国「ウラミズモ」を描くSFのようなファンタジーのようなお話。
女人国ウラミズモは、原発で作った電気と少女ポルノを日本に売り、男を飼育する牧場を持ち、古事記日本書紀を読み替えた神話を作る。
クセの強い話・文章でなかなか入り込み辛かったですが、ヒステリーという言葉をウラミズモでは使わない、という話が面白かったですな。男がヒステリーと呼ぶ状態は、女のあるがままの状態である。あるがままの状態をヒステリーと呼んで抑圧するような日本国で、女性が本来的な女性として生きることなんてできない、みたいな話。そこまでいっちゃうと男性女性関係なく、だれも本来的な存在で生きてなんかいないと思うが。。。極端な設定とめくるめく夢描写で頭グラグラ。ユニーク。